突然の祝日

こんにちは。

たしか11月の初め、アフリカ関連のニュースサイトで「来週月曜日(11月13日)、ケニアは植林のため、祝日になります」と読みました。

ときどきWhatsapp(ケニアで使われているLINEのようなアプリで)「元気?ジャパンの天気はどう?」とメッセージを送ってくる友人に「月曜日は祝日なんだってね」と送ったところ、「そうだよ。政府の人間が、朝起きて突然そんなことを決めるなんて、ありえる??」とちょっと信じられないというような返信が来ました。まぁ、もともと今の政府に批判的な人なので、そんなコメントがくるだろうとは予想していましたが。

 

さて、ざっくりですがこの祝日のことを少々。ケニアの大統領が2032年までに15億本の木を国内に植えることを目標に掲げて、この11月13日(月)に植林の祝日を作ったようです。その祝日の目標は、1億本だったみたい(ノルマは1人2本)。無料の苗木が各地で配られたようです。ルト大統領をはじめ、政府の要人たちが集まった市民とともに各地で植林をしました。近年の大干ばつで大きな影響を受けたケニア。原因は森林の不法伐採などが原因だということで、2~3ヶ月前のニュースでは、森林局の腐敗を止めるために、不法伐採にかかわった幹部クラスを首にしたりと、環境問題に取り組んでいる姿勢を見せています。

 

ケニアは緑が多いようなイメージがあるかもしれませんが、国土において森林が占める割合は6% と驚きの低さ。もっと前は4%なんてときもあった記憶があります。雨が降らないのは、不法な伐採のせいだから、とにかく木を植えましょうというのは、いいことだと思います(国の北部の半砂漠地帯は、植林はちょっと無理かな…。あと植える木の種類も注意が必要ですね)。

 

祝日といえば、かなり前ですが、アメリカの上院議員だったオバマが、アメリカ大統領に初当選した2008年11月、ケニアではその翌日が、急遽お祝いのために祝日になりました(オバマのお父様がケニア出身ということで…)。当時ナイロビに住んでいたので、突然の翌日のお休みにびっくりしながら、いろいろな意味でうれしかったのを覚えています。

 

今回、もしケニアにいたら、無料の苗木をもらってどこかに植えてみたかったな、なんて思いました。さて、この植林活動にはアプリがあるそうです。自分の植えた木の記録や管理ができ、植えたい土地にどんな種類の木が合うのかなどもわかるとか。スマホやネット、キャッシュレスなどが普及しているケニアだから、アプリもちゃちゃっと作ってPRできるんですね。急に祝日となって、ビジネスとかさまざまな現場では混乱もあったかもしれませんが、環境問題をもっと身近に感じてもらおうという政府のやり方、悪くないような気がします。