自然体

ピンボケでもわかる彼女の笑顔が素敵です
ピンボケでもわかる彼女の笑顔が素敵です

少し前、「小売店はサービス低下宣言を コロナ後の常識に」という新聞記事を読みました。スーパーやコンビニで「ポイントカードはお持ちですか?」、「お箸は何膳おつけいたしますか?」、書店で「カバーは要りますか?」など、口頭での確認、作業を増やしていることが、現場で働くスタッフを感染にさらしている、と。コロナの感染拡大が止まらない中、この過剰なサービスを続ける必要があるのか、接客を簡素化してスタッフの安全確保をすべきだと提案していました。たしかにていねいすぎる接客、なんだかやりすぎと感じることもあります(だから「お客様は“神様”」と勘違いして、へんなクレームつけてくるお客も出てくるのかしら?)そんなとき思い出すのが、ケニアでの自然な対応・接客です。

 

前にも書きましたが、ケニアの人たちはおしゃべり好き。あいさつから始まり、なんだかんだと話をしています。そんなケニアの人たちといっしょに食堂などに行くと、お客も店側も自然体です。名札で名前がわかれば、まるで知り合いのように名前を呼びテーブルに来てもらいます。お客のほうが「混んでいて大変だね」だとか、笑顔のないスタッフだったときは「忙しくて疲れているの?」なんて声をかけ、言われた方もハっとして我に返るのか、エヘヘと笑顔になる…。ケニア人は会話やジョークで相手を和ませるのが上手だな~と、いつも感心します。

 

昨年2月に、ケニアをご案内した押上のティールームikkA店主のちえさんが、ケニアに来てとても驚いていたことがあります。食堂でウェイターさんを呼んだ時、ゆったりとした歩調でテーブルにやって来たことです。「日本だったら小走りでお客さんのところに来るよね?ここはゆったりなんだね!」とうれしそうにびっくりしていました(このウェイターさんが、たまたまだったのかもしれないけど…!?)。

 

マニュアルどおりの日本の対応と比べると、ケニアの接客はマニュアルがあるのかないのか、自然体でその人の個性がそのまま出ているように感じます。もちろんケニアでも、気持ちのいい接客ばかりではないけれど、そんな「違い」から学ぶことが多い気がします。