バイイング・センター(茶葉集荷場)

ギトゥマさんの茶畑のすぐそばに、カムリタ・バイイング・センターがあります。少し時間が早かったので、持ち込まれていた茶葉は少しでしたが、改めてセンターのシステムを教えてもらい復習しました。

 

持ち込まれた茶葉は、無造作に置かれているようですが、茶葉を置いて、自分のお茶置き場を確保します。テーブル(もしくは壁)に番号がふってあるので、例えば「7」に茶葉を置いたら、次に持ち込んだ茶葉も、前回茶葉を置いた同じ「7」に置き、前回持ち込んだ葉と合わせて置きます。工場から集荷のローリーが来たら、自分が持ち込んだ(摘み取った)茶葉を全量、計量してもらいます。ローリーが来るときに、鉄板かベルのようなもので音を鳴らし、周辺の紅茶農家に「ローリーが来ました、センターに来てください」とお知らせします。

 

製茶工場からの集荷ローリーには、運転手のほか、茶葉を計量する係員も乗っています。計量前に係員が摘み取られた茶葉の品質をチェックし、「一芯二葉」がきちんと摘まれているか、茎や大きな葉っぱが混ざっていないかなどを確認します。ルールを守っていない茶葉を持ってきた人には、その場で茎や大きな葉を取り除くなど選定してもらい、それから計量します。

 

このバイイング・センターに持ち込まれていた茶葉を見ましたが、どれもキラキラした緑色で、「一芯二葉」がきれいに摘み取られていました。農家のみなさんがきちんと作業をされている証拠ですね。

 

そして、写真右のポスターは日本ケニア交友会とギドンゴ製茶工場が共同で作った「農薬不使用に関する注意書きと再度のお願い」です。もともと紅茶に対しては、使わなくてよい農薬ですが、農家のみなさんが農薬不使用を理解し、安全な紅茶栽培を実行してもらう、という内容が印刷されています。それと、もし別の農作物に農薬を使っているお百姓さんがいるとすれば、「薬を使う本人・家族の体に対し危険なものを取り扱う」と改めて認識してもらい、使用においては十分注意してもらう、という内容です。英語版とこの地域のことば・メルー語版が印刷され、この茶葉収穫地域にある47軒のバイイング・センターに貼られています。

 

バイイング・センターは、茶葉を持ち込み計量する場所だけでなく、お百姓さんにさまざまな情報を伝達する役割を果たしています。