工場見学の報告です。
訪問者用の白衣&帽子を借りて、生産担当と一緒に工場内を1時間ほど歩きました。地元小学校からの見学も受け入れるため、工場の皆さんは訪問者に慣れていて、私たちを気にする様子なく仕事をこなしていました。
①茶葉の搬入
バイイングセンターにてナイロンバッグに12.5キロごとに入れられた茶葉は、積み下ろし場所で再度、係員が茶葉の重さを量りながら品質をチェックします。リーフカリアーと呼ばれる搬入トラック(もちろん日本車!)には、ナイロンバッグを吊り下げるフックがついているので、バッグが重なって茶葉がつぶれることはありません。バイイングセンターと搬入時の二重確認を受けた質の良い茶葉だけが工場内に持ち込まれます。
②萎凋(いちょう)・ウィザリング
茶葉をしおらせることを萎凋(いちょう)と言います。棚に茶葉を広げて風を送り、葉の水分を約65%に減らします。この工程は季節により12~17時間(またはそれ以上)かかります。
③切揉(せつじゅう)・ローターヴァン
CTC作業前にローターヴァンで葉を押しつぶし、茶汁を出します。
④CTC
紅茶の美味しさを引き出すのがCTC製法。2つのローラーがかみあいながら回転し、茶葉を細かく切って(Cut/Crush)、裂いて(Tear)、丸め(Curl)、この頭文字をとってCTC製法と呼ばれています。CTC機を通ると、葉っぱの形はもうどこにもありません。
⑤発酵
細かく切られた茶葉は自然に酸化発酵します。均一な発酵を促すための専用機械でかきまぜながら温度調整し、100分ほどで発酵完了。この工程で緑色だった茶葉が、茶色く変わります。
⑥乾燥
発酵が終わった茶葉はコンベアに載せられ、ドライヤーで熱風乾燥。季節により温度調節しながら、茶葉の水分を5%以下にします。ドライヤーから出てきた乾燥した茶葉は、1時間ごとにサンプルを採取、検査室にてテイスティングと水分検査を行います。
⑦ふるい分け
振動・静電気・メッシュを使って、粒の大きさに分けます。
粒が大きいものから;
・ブロークン・ペコー・ワン(BP1)
・ペコ・ファニングス・ワン(PF1)
・ペコ・ダスト(PD)
・ダスト・ワン(D1)
当会では、BP1=「山」とPF1=「子供」を買い付けています。
⑧パッキング
BP1は62kg、PF1は68kgずつに袋詰めされ、20袋ずつパレットに積み上げられたものが、モンバサ港の倉庫に送られます(モンバサの倉庫報告はこちら)。
上記の製茶過程において、添加物や香料を使うことは一切ありません。
見学が終わってから事務室へ戻り、製茶したての紅茶をいただきました。できたての紅茶は茶葉の香りが高く、小農家と工場の皆さんに感謝しながらおいしくいただきました。
紅茶に関してもっと詳しく知りたい方は