19日~20日に小農家とバイイングセンターを訪問しました(小農家訪問記はこちら)。
このページではBuying Centre(茶葉集荷場)についてお伝えします。
小農家の方が摘んだ茶葉を持ち込む場所が、バイイングセンター(茶葉集荷所)です。現在ギドンゴ地区に47か所あり、茶畑からだいたい5キロほどの圏内です。小農家の皆さんは、自分達の摘んだ茶葉が入ったカゴ(13キロぐらい)を背負い徒歩でバイイングセンターに持ち込みます。持ち込んだ茶葉は、集荷の時間になると工場のトラックがやってきて、係員が茶葉の品質をチェックした後に電子計量され、データ(誰が何kgの茶葉を供給したか)をガジェットに転送します。摘んだ分だけ収入になるので、農家の皆さんは一生懸命働きます。
残念ながら私たちが訪れた8月は寒い時期なので、茶摘みは2~3日おきに行われ、収量も少なめ。集荷の様子は見学できませんでした。電子計量システムが取り入れられたのは昨年からなので、ぜひ見たかったのですが…。
ギドンゴ地区には約5500の小農家がいるので、各バイイングセンターには平均100農家が登録している計算になりますが、その小農家のなかから代表5名を選び小委員会を作り、情報伝達、地域の茶葉の品質を守る役割を果たしています。任期は3年で、その小委員会を取りまとめるのが重役会(6名)。この重役代表(つまり、小農家の総代表)のムレイディ氏は丸川代表と長年の友達です。お忙しい中、奨学生セミナーにも参加してくださいました。
私たちが訪問すると、バイイングセンターごとに委員さんたちが出迎えてくれて、自分たちのセンターについていろいろと説明してくれました。各センター内の掲示板には当会とギドンゴ製茶工場が共同で作った「農薬不使用に関する注意書と再度のお願い」ポスターが掲示されています。委員さんたちに、日本の消費者が「食の安全」に対して強い関心を持っていることを再確認してもらい、センターを利用する小農家の皆さんにその旨を伝えてもらうようにお願いしました。
この小委員会の委員に選ばれるためには、いろいろな基準があります。そのなかには「義務教育を受けた者(ケニアの小学校は8年制、その後高校4年)」などの条件があります。女性の委員さんは多くなかったのですが、今回最後に訪れたバイイングセンターには女性委員が2名いらして、はりきって出迎えてくれました。帰り際には、「またいつでも来てください。今度はゆっくり滞在して、うちの茶畑も見に来てね!」とお母さんのような温かい言葉をいただきました。
小農家の皆さんが一生懸命に摘んだ紅茶は、リーフカリアーと呼ばれるフック付き茶葉運搬用トラックで茶葉を工場に運び、製茶工程に入ります。製茶については工場見学の報告をご覧ください。
紅茶に関してもっと詳しく知りたい方は