2008年5月15日発行 晩春号vol.7
丸川さんからのメッセージ & 住所・電話番号変更のおしらせ
紅茶のパケットの裏の販売者欄(住所・電話)のところに、改めてラベルを貼って、変更になっているのに気づいた方もいらっしゃると思いますが、日本における紅茶販売の住所を、最終的に下記のとおりに変更しました。
実は以前の住所(長田区)に、神戸の地震以来、住んでいなかったのですが、復帰することもあるかと、そのままにしていました。電話番号も、全壊した家の電話を須磨のほうに転送していました。須磨の住所というのは兄の住所で、販売・発送につかわさせてもらっています。今回、最終的に私の日本での住所を完全に引き揚げ、ケニア在住ということにしました。したがいまして、非居住の日本人ということになります。
住民票を抜き、非居住者になると、古臭いいろいろな手続き・変更を行わなければなりません。このグローバル化した時代に、古臭い話に恐れ入っています。ちなみに私のケニア-日本の往復回数は、昨年の段階で100回を超えました。このところ、ひさこさんのおかげで、インターネット・メールをかなり使えるようになりましたので、私の事務所も国際化・インターネット化しましたので、日本との距離を感じません。私はナイロビに常駐していますので、直接連絡をとりたい場合は、下記のメールアドレスか携帯にご連絡ください。
【メールアドレス】teatradeonfriendship@mutualfairex.co.ke
【携帯電話】 254-722-861336
ケニアからの国際電話は、ネットワークが乱れることもありますが、かなり安いので、大切な話の場合は、私のほうからかけなおします(日本の国際電話料金は高いですからね~)。
このところ、例のギョーザ事件以来、みなさん非常に神経質になっておられるようで、残留農薬の話をしばしば聞かれます。生産者・生産現場で農薬不使用の方針の確認と、農薬不使用を徹底するための組織の確立、その上での確認をとおして行いますので、残留農薬検査を頻繁に行わねばならないとは、思っていません。しかし、こういう状況ですので、今回200種類の残留農薬検査を行おうと思っています。結果は改めて、報告いたします。また、さらにすすんでこの秋以降から、紅茶工場にて、私たちの立会いのもと、特別生産した紅茶を販売しようと計画しています。それに向けて、ひさこさんに月に一度工場に研修に行ってもらっており、工場サイドとも話をし、大体の輪郭は整いつつあります。これも進行にあわせて、報告していきたいと思います。紅茶の粒は少し小さくなりますが、工場で飲むのと同じくらい、絶対においしい紅茶を飲んでいただけると確信しています。ときどきある、異物混入にしてもかなりの確率で混入を防げると確信しています。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
紅茶工場の様子
私たちの飲んでいる紅茶の工場と茶葉収穫地域へ行くにはまず、ナイロビから陸路で、4時間ほどかけ300km離れたメルーという小さな町に向かいます。町からさらに山の上に9kmほど行くと、たどり着きます。製茶過程や紅茶の味、茶葉収集地域の様子などを教えてもらうため、月に1度、おじゃましています。工場敷地内には、茶葉を運んでくるトラックのほか、出来上がった紅茶をモンバサ港に輸送するための大きなコンテナトラックが停まっていることもあります。各バイイング・センターから運ばれたフレッシュな茶葉をしおらせる過程(萎凋)のための建物と、製茶作業(萎凋後の茶葉をCTC機械にかけ、発酵~乾燥~サイズ分類のふるいにかけ、パッキング作業)をする建物の2つがあります。
工場の一日は、基本的には7時からはじまります。前日にもちこまれ、十分にしおれた茶葉は、4~6人の手でコンベアに載せられ、隣の建物(製茶過程)に入ります。こちらの建物は、稼動している製茶機械(CTCマシーンや乾燥機、パッキング)のため、普通にしゃべっては聞こえないくらい大きな音がしています。しおれた生葉をローターヴァン(CTCの前工程)にかける箇所には1台につき1人が茶葉を送り込む作業をしています。
CTC(3台)~発酵の工程には17~27人が働いています。乾燥機も3台あり、茶葉が多いときは、フル稼働させ、6~11人が携わっています。その要所要所には、スーパーバイザーが現場監督をしています。品質管理室では、1時間ごとにできあがった紅茶を採取、テイスティングは2時間おきにされ、製茶工程に問題がないか、出来上がり具合を確認しています。製茶過程で気温や湿度に影響されやすい紅茶は、まさにナマモノといえます。
工場内の責任者にくっついて、10回以上工場見学をしていますが、行くたびに新しいことを教えてもらっています。
編集室より
3月末から5月にかけて、大雨期のはずなのですが、最近あんまり降っていません。長靴の出番が少ない今日この頃です。(ひさこ)