2008年2月21日発行 Vol.6 早春号
丸川さんからのメッセージ
遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。
こちらケニアでは、新聞・テレビを通してご存知かもしれませんが、12月27日の大統領選挙の結果をめぐって、大暴動が発生し、1,000人以上の人が死亡する事態となってしまいました。この政治暴動が部族の対立の様相をとっていますので、国を真っ二つにした緊張状態にあります。現在は少し静かになっていますが、私の住んでいるナイロビから30kmはなれた静かな住宅街でも、悪い噂が飛び交い、不安な日々でした。
工場に話をしましたところ、今回は工場から特別に日本の消費者にアピールをしたい、ということで、レターをよこしてくれましたので、日本語訳を掲載いたします。また、約2年半の間中断していた、地元小学校への寄付を、この2月2日をもって再開いたしました。2回目は、2月23日に、3月にも2回行うつもりです。この報告は次回の「手紙」にて行いたいと思います。
Githongo Tea『ケニア山の紅茶』・愛飲者のみなさまへ
農薬を使用していない『ケニア山の紅茶』について
『ケニア山の紅茶』を生産しているGithongo Tea Factoryは、ケニア山麓北東斜面の赤道直下(注1)、標高2,000メートルに位置しています。この紅茶工場は、周辺の茶葉収穫地域における5,701名の紅茶農家を組織統括しており、この紅茶農家自身によって所有されています(注2)。 1990年前半より、私たちの紅茶を日本の消費者に向けて直接輸出をはじめました。以来、この生産者農家と日本のお客様との関係は、丸川氏を通して15年以上も続いております。
この手紙の目的は、ご愛飲者のみなさまに、「私たち紅茶農家は一切の農薬を使わずに紅茶栽培を行っており、紅茶工場において製茶する過程でも同様に、一切の化学薬品が使われていない」ということを訴え、再保証するためです。
この方針は、『ケニア山の紅茶』の茶葉収穫地域・5,701名すべての生産者農家によって採用され、厳しく守られています。 ですから、消費者のみなさまには、安全で質の高い私たちの紅茶を、安心してお楽しみいただきたいと思います。
ケニアの情勢が落ち着きましたら、ぜひみなさまで、ケニアへ、また私たちの茶畑と紅茶工場に遊びに来てください。大歓迎いたします。
2008年2月20日
ポール・ムレイディ・リンゲラ(Githongo Tea生産者農家代表)
J. M. ムトゥリ(Githongo Tea Factory工場長)
注1:Google Earthで見てみると、この工場は赤道から200mほどしか離れていません。
注2:この紅茶工場は、形式は株式会社ですが、実態は、生産者の利益と福祉を考える、生産者協同組合です。
編集室より
すっかり発行が遅れてしまったのは、丸川さんのせいです。別の話題で6号作成を進めていく予定でしたが、ずるずる…。 あっという間に、新しい年に突入してしまいました。(ひさこ)