ケニア山麓の茶畑について

 

ケニア山周辺はケニア山国立公園(保護区)です。国有の森林ですので、お百姓さんたちは、そこに進出して茶畑を作ることはできません。また山の「ここより下は、茶畑にしてはいけない」というラインがあり、紅茶農家はそのルールに沿って茶畑を管理・所有しています。これはHigh Grown Tea(一般的に標高1200m以上で栽培された紅茶)のクオリティを保ちたいという、工場側の意向が反映されているようです。

紅茶農家は環境保全の勉強会などを通して、自然環境と共存する農業についても学んでいます(例えば、「山からの水が流れる小川周辺には、水分を強力に吸い取ってしまうユーカリを植えないこと」や「ゴミは分けて捨て、自家製堆肥を作ること」などなど)。そして、製茶工場では植林用の苗木を低価格で農家に供給し、植林を推奨しています。茶畑を実際に見るとわかりますが、茶木がびっしり茶畑に植えられ、しっかりと根を張っていますので、土壌流出を防いでいるのがわかります。紅茶栽培は環境保全に一役買っていると言えます。