ケニアの天候by丸川さん

こちらの天候の話しです。

 

ナイロビはここのところ非常に暑く、1-3月は南半球ですので年で一番暑い季節ではあるのですが、今年は異常です。今朝、ナイロビの気温が32度に達するだろうと、予報されました。

 

私はケニアに来て43年になりますが、こんな事は記憶にありません。最初の頃はあまり確かではないのですが、ナイロビの郊外に家を建てて引っ越して以来25年間で、ナイロビの気温が30度に達したのは、2度か3度しか記憶にありません。

 

ラジオでは、熱中症に気を付けるよう盛んに呼びかけているようで、ちょうど家族で日本に滞在していたのですが、去年8月の日本のようです。

 

37度~38度の下で、京都は金閣寺などへ行ったのですが、皆かなり参っていました。 

 

ナイロビは1700mの高地ですから32度ですが、海岸のモンパサは36度。北部砂漠地帯、南スーダン国境のロドワール、ソマリア国境のマンデラでは、40度に達しそうです。

 

こう書いてきて、つくづく日本の夏は熱帯だなあとおもいます。冬は、CHICAGOみたいにマイナス30度にはなりませんが、けっこう寒いですし、日本でいい時候の期間ってあまりないですね。 

 その点、ナイロビは32度でも、空気が乾燥していますので、木陰や、風通しのよい家の中にいれば、エアコンどころか、扇風機もいりません。

 

7月の一番寒い月の朝方でも、10度くらいにしか下がりません。

 

世界でも一番気候の良い都市だと思っています。空気もきれいですし。

 

ちょっと埃っぽいですが。

 

ナイロビ自慢でした。 

 

ところで、人間というのは、何処にでも住める、住んじゃうんですね。

 

極寒の地に住むエスキモーのような人もいれば、50度に達するような極暑の地に住む人もいます。

 

不思議なのは、世界の文明が、インド、メソポタミア、エジプトと、そんな極暑の土地に生まれたことです。

 

もっとも、5000年前は、今のような砂漠地帯ではなく、森林があって、涼しかったそうですが。人間がみんな切っちゃったんですね。

 

1970年代の終わり、ケニア北部の古い港町、ラムー島へ行った時、マングローブの木が、アラブ方面への輸出の為、大量に積み上げられているのをみました。マングローブの木は硬くて、建築材に非常に良いのだそうです。もちろん、80年代に入って、全面禁止されましたが。

 

考えてみれば、メソポタミア5000年以上の歴史の中で、ペルシャ湾に始まって、アラビア半島南部の海岸地帯、イエメンからアフリカに渡って、ソマリア沿岸部。ずーっとマングローブの森が続いていたのを、北から順に切っていったんですね。それで、1970年終わりには、ケニア北部に達していた。

 

マングローブ  熱帯の海岸沿い、汽水域で、海水から育つ木。今は殆ど切られてしまったが、海岸沿いに森林の帯を作っていた。 

 

森、木は大切にしないといけません。WANGARI MAATHAI