スパイスチャイ

先日、「ケニア山の紅茶」の産地のお話をオンラインで行い、そのなかでスパイスチャイの作り方をデモンストレーションしました。そのときに使ったスパイスは、スライスしたショウガ、シナモン、カルダモンでした。これらスパイスについて、改めてその効能などを確認してみました。

 

・ショウガ(ショウガ科)

東南アジアが原産。根茎を利用。清涼感のある甘い香りと辛みが特徴。身近でなじみのあるスパイスですよね。古代から薬としても使われたと言われ、現代もさまざまな料理に幅広く使われています。食欲増進、胃腸の働きと血行を促進、頭痛や咳止めなどの効果もあると言われています。

 

・シナモン(クスノキ科)

セイロン島、インド南部が原産。樹皮を利用。こちらも古くから使われているスパイス。独特の甘い香り、味はかすかな辛みと甘みがあります。スティック、パウダー状のものがあり、用途によって使い分けます。今回はスティックをバラバラに砕き、チャイに入れました。体を温め、胃腸の働きを高め、発汗、解熱、鎮痛作用もあります。

 

・カルダモン(ショウガ科)

原産はインド。乾燥させた果実に7~8粒入っている種子を利用。スーッとする香りと清涼感のある味が特徴。「香りの王様」と呼ばれています。体を冷やし(クールダウン)、消化を助けるため、暑い地域の人々にとっては欠かせないスパイス。お菓子やパンに使われ、アラブではコーヒーに、インドではチャイに入れて飲みます。頭痛、車酔い、口臭予防、精力増強の効果があります。

 

ショウガとシナモンは、わりと身近なスパイスですが、カルダモンはなじみがない方もいらっしゃるかも…。

「体を冷やす」というのも「ちょっとどうなの?」って思ってしまうかもしれません。でも、ご心配なく。スパイスチャイを手鍋で作ってみればわかります。まず、準備するときから、スパイスの香りで気持ちがリラックスします。煮出している最中も、台所がスパイスの香りで満たされ、作り終わって飲むときには、香りながら味わうことができ、最大級のリラックス効果がえられます。ということは、副交感神経が優位となり、体の緊張がほぐれ、血行がよくなる。なので、カルダモン数粒を使ったとしても、体は温められると考えていいと思います。

 

「体を温める」スパイスと「体を冷やす」スパイスを同時に使ったら、「プラス・マイナスゼロになるの?」と単純に思いつきましたが、おいしいものをいただくことは、幸せを感じ&リラックス。やっぱりからだにはいいんだな、と素人ながらに感じました。

 

チャイの作り方などレシピは、こちらをご覧ください。